やりがいのない「忙しさ」を捨て、「商い」に調和を生む
基本的な考え方についてはレイアウトとスペース分配の基礎 に準じます。こちらで書いたように、カテゴリーによっては、ゾーニングに向かないニーズ(選択肢の束)の出方をする場合もありますので、いきなり作業をしようとしてがっかりすることのないよう、まずはレイアウトとスペース分配の基礎をご覧下さい。
ここでは BiZOOPe の 『ニーズの見える化(シン・Tapir−1.0) 』の分析結果を、棚割ソフトの色分け機能に読み込ませ、実際に棚割業務に適用する方法を示します。
本稿においては、棚割ソフト上に登録されていない「親コード」と商品コードの関係(1:1)を、CSVファイルから読み込ませる事によって、棚割上の商品を、「親コード」の違いで色分けする機能を指します。
有名どころでは、StoreManagerにおける『特定の商品群を強調表示する機能』、棚POWERにおける『ハイライト分析』がこれに当たります。
棚割ソフト毎の詳細な仕様や操作方法については、別途各社のマニュアルをご確認ください。
既存棚割(理想は現状棚割)が存在するものとします。
棚割は、まず最大パターンを作成し、それをベースにゴンドラ本数を減らた縮小パターンを作成して行きます(3本→2本→1本のような作成順序)。
棚割時にカットを行うか、既にカット済の商品リストを読み込むことで分析を開始します。顧客の自然な併買行動を一切損なわないという意味では、前者を推奨させていただきます。
ここでは、前者によって既に商品カットを実施済みの前提で話を進めさせていただきます。商品カットについては、別途商品カット(絞り込み)の技術と実務をご参照ください。
本操作を行っていない段階では、図中の列見出し「割付パターン」には、文字列「1本パターン以上」または「cut」が表示されています(「フェイシング数」「奥行個数」「陳列総数」に関しては、デフォルトの設定が反映されています)。
リンク様になった列見出し「棚割理論値(サイズ・積上考慮なし)」をクリックします。
図のダイアログが開きますので、「最大パターン本数」をセットします。
図では「3本パターン」としています。
「フェイシング数」については、特段の意向のない限り、図のデフォルトのままの設定で結構です。
『ニーズの見える化 』では、「奥行き個数」、「陳列総数」も計算できるようになっています(いずれも指定「補充サイクル」内の在庫総数による)。
これら設定については冒頭の「設定早見表」をご参照ください。
「反映する」をクリックすることで、図のように各商品に対して「何本パターン以上から採用しはじめれば良いのか」が割り付けられます。
※.BiZOOPe は棚割ソフトではないため、そのソースデータに「商品サイズ」も「什器サイズ」も持っていません。そのため、「割付パターン」については最大本数によるSKU数の均等割から計算されています(ゴンドラ1台あたりのSKU数は、基本同じ)。「フェイシング数」についてもスペース分配率を用いた計算値(但し上限設定有)であり、実際にそのフェイシング数を適用することで、什器内に収まるか否か迄は感知していません(いずれも参考値)。 スペース分配率について詳しくは、レイアウトとスペース分配の基礎 をご覧ください。
分析画面上部の「AIエージェント」から「棚割ソフト色分用ファイル出力」を選択します。
次の図のダイアログが開きますので、リンクをクリックすることで必要とするファイルをダウンロードします。
既にAIエージェントから「目的範囲・選択範囲のニーズ要約」を行っている場合については、図のように要約名での出力も可能となります。
色分けという特性上、色の認識が不可能になるほどの細分化が予測される項目の、ダウンロードは用意していません(「関連順」等)。
それらの項目については、別途分析画面またはそのEXCEL出力結果と見比べながら、ご利用ください。
以下のように「商品コード,親コード」形式のCSVファイルがダウンロードされます。
お使いの棚割ソフトによっては、図の一行目の「見出し」の存在がエラーとなる場合がありますので、その際には見出しを削除してお使いください。EXCELを使った編集の際には、商品コードの崩れに充分ご留意ください。
【1-1.目的範囲色分用】
棚割ソフト上で、まず粗いゾーニングを行うために利用(コードでゾーニング)
【1-2.目的範囲色分用(要約名で出力)】
棚割ソフト上で、まず粗いゾーニングを行うために利用(要約名でゾーニング)
【2-1.選択範囲色分用】
棚割ソフト上で、細かなゾーニングを行うために利用(コードでゾーニング)
【2-2.選択範囲色分用(要約名で出力)】
棚割ソフト上で、細かなゾーニングを行うために利用(要約名でゾーニング)
【3.重点レコメンド色分用】
棚割ソフト上で、マグネット商品を認識するために利用
【4.フェイシング数色分用】
棚割ソフト上で、フェイシングを行うために利用
【5.カット/棚割パターン色分用】
棚割ソフト上で、カット商品を棚から外す用途、または縮小パターンを作成する用途で利用
以降は基本的に、棚割ソフト上で行っていただく操作となりますので、詳細についてはお使いの棚割ソフトのマニュアルをご覧ください。
StoreManagerであれば『特定の商品群を強調表示する機能』、棚POWERであれば『ハイライト分析』といった機能を使って、その時々の作業に応じたCSVファイルを取り込み、色分けを行います。
色分け後のイメージは、下図のようになります。
※.各社版権等に配慮しAIに生成させた図であるため、おかしな点はありますが、あくまでもイメージということでご容赦願います。
基本的には色の違いを用いて ー
色の異なるものを棚から外す(カット/縮小パターン作成)
同じ色のものを一箇所に集める(ゾーニング)
色に応じて優位地を与えたり、フェイシング数を増やす(微調整)
といった操作を行って行きます。
以降では「論理」をご理解いただく目的で、「厳密な」手順1〜8を示しますが、手順数が多いですし、棚割ソフトの仕様によっては、順番がそぐわない可能性もあります。
キモは項番3、4、8ですので、これだけをご利用いただいても構いません。
「論理」はみなさまの作業が「報われる(売上が上がる)」為にありますが、同時にこれはみなさまの作業を「楽にする」ものでなくてはなりません。
目的は「論理に従うこと」ではありません。
「これは売れそうだ/楽になりそうだ」という手順のみ、つまみ食いしていただき、是非ご自身なりのご利用方法を見極めいただければ幸いです。
【5.カット/棚割パターン色分用】を読み込ませ、「cut」に該当する色の商品を棚から外します(このファイルは後述の項番8で、再度利用します)。
この際、色分けされなかった商品については売れていない商品ですので、基本は棚から外しますが、取扱が開始されたばかりの新商品である可能性もありますので、その処遇を決めてください。
当該商品をカットしない場合、後述の「6.新商品を追加する」同様、『ニーズの見える化 』で陳列位置を算出しておきます。
※.カットについては商品カット(絞り込み)の技術と実務 をご覧ください。
【4.フェイシング数色分用】を読み込ませ、棚割ソフト上で色分けに応じたフェイシング数に増減させます。
フェイシング数は什器サイズを考慮していない理論値ですので、適宜調整をお願いします。後ほど追加予定の新商品の陳列スペースを空けておく必要もありますので、この段階で棚をぎっちり埋めておく必要はありません。
【1-1.目的範囲色分用】または【1-2.目的範囲色分用(要約名で出力)】を読み込ませ、まずは大雑把に、同じ色の商品を一箇所に集めることでゾーニングし、「見つけやすい」売り場を作ります。
マーケットサイズの大きな「目的範囲」が、棚割上の優位地を占めるようにしてください。
この際、「どの商品の隣にどの商品を置くか」までは、まだ気にしなくて構いません。
※.「目的範囲」についてはレイアウトとスペース分配の基礎 をご覧ください。
【2-1.選択範囲色分用】または【2-2.選択範囲色分用(要約名で出力)】を読み込ませ、『ニーズの見える化 』の分析結果を参照しながら「目的範囲」内で、同じ色の商品を一箇所に集めることでゾーニングし、「選びやすい」売り場を作ります。
「目的範囲」同様、マーケットサイズの大きな「選択範囲」が、棚割上の優位地を占めるようにしてください。
この際にも、「どの商品の隣にどの商品を置くか」までは、まだ気にしなくて構いません。
※.「選択範囲」についてはレイアウトとスペース分配の基礎 をご覧ください。
「厳密な」手順としてはここで、『ニーズの見える化 』の分析結果を参照しながら「選択範囲」内で、「関連順」に従って、商品の並びを調整します。これは次の新商品の追加のための下準備でもあります。
※.「関連順」についてはレイアウトとスペース分配の基礎 をご覧ください。
新商品については、新商品に関する技術と実務(採用・開発・陳列) に記載の通り、『ニーズの見える化 』で予め陳列位置を算出しておきます。
それを参考に、棚割ソフト上で陳列を行ってください。
新商品のフェイシング数については、「新商品の陳列位置の推論」※にて、「新商品区分」が「新規ニーズの追加」と判定されたもののみ、2フェイス以上の付与を検討します。
※.「新商品の陳列位置の推論」等については新商品に関する技術と実務(採用・開発・陳列) をご覧ください。
【3.重点レコメンド色分用】を読み込ませ、1stレコメンド、2ndレコメンドに該当する色分けがされた商品を、『ニーズの見える化 』の分析結果を参照しながら「選択範囲」内で、先の5,6で決めた並び順を崩してでも、より優位な場所へと移動させます。
あとは適宜調整を行い、最大パターンを完成させてください。
【5.カット/棚割パターン色分用】を読み込ませ、最大パターンから、それより小さな縮小パターンを作っていきます。
例えば、最大パターンを「3本パターン」とした時、「3本パターン以上」で色分けされた商品を棚から落として行くことで、「2本パターン」を作って行きます。更に「2本パターン以上」で色分けされた商品を棚から落として行くことで、「1本パターン」を作って行きます。
余談ながら、『ニーズの見える化 』の「自動商品カット」が「最大パターン」を前提としているのも、「最大選択肢数」のデフォルトが、ジャムの法則(7±2)の最大値である「9」となっているのも、この際の選択肢数の減少を加味してのことです。※.本件については、商品カット(絞り込み)の技術と実務 をご覧ください。
以上、棚割(プラノグラム)の技術と実務についてでした。