やりがいのない「忙しさ」を捨て、「商い」に調和を生む
基本的な考え方については商品選定の基礎 に準じますので、そちらをご参照下さい。
図は、フロアレイアウト/ゴンドラレイアウトの技術と実務 で行った菓子部門、各カテゴリーのゴンドラレイアウト(棚段の割り当て)になります。
一方で多くの定番売り場において、主通路/副通路側から顧客に明確に視認されるのは「エンド」だけです。
顧客にわざわざこの売り場に足を踏み入れてもらうためには、「この売り場に踏むこんで行くことで、自分がどんな利用メリットを得られそうか?」を、エンドで端的に示す必要があります。
また、このように端的な顧客ニーズから構成されたエンドは、同時にエンドだけで買い物を済ませることが可能な顧客も増やすため、売り手、買い手双方の省力化にも寄与します。
エンド陳列商材の選定方法については、販促商品選定の基礎 が基本となりますが、ここではBiZOOPe の 『ニーズの見える化(シン・Tapir−1.0) 』を使った、エンド特有の効果と省力化を両立する選定方法について示します。
ID-POS分析の勘所 で示した原則に反した分析方法となってしまいますが、分析の手数をなるべく少なくするために、図の主に左の売り場を構成するカテゴリーすべてでの分析と、主に右の売り場を構成するカテゴリーすべてでの分析の、二回で済ませてしまいます。
図で示したように、より優位性の高い主通路側のエンドは、左の売り場の採用順1〜4位の4SKUと、右の売り場の採用順1〜4位の4SKUの計8SKUで構成します。
優位性の落ちる副通路側のエンドは、左の売り場の採用順5〜8位の4SKUと、右の売り場の採用順5〜8位の4SKUの計8SKUで構成します。
トータルSKU数を8SKUとするのは、顧客が容易に選択できる範囲である7±2(ジャムの法則)の中で、最大の偶数であるためです。
厳密には図の右の売り場と左の売り場との間には力の差が生じますし、主通路側と副通路側で呼び込みたいカテゴリーにも差が生じます。
一方でカテゴリー個別に分析したり、売り場を左右だけでなく主通路側、副通路側にも分けて分析していては、手数が増えてしまいます。
「左の売り場と右の売り場から同数を持って来る」と考えた方が、認知も容易で、手数も減ります。
尚、ここでは右と左の売り場を折り返して巻いてしまっている「洋焼き菓子」については、便宜上左の売り場に属するものとしてしまいます。
右の売り場の「ポケット」+「スナック」を分析に掛け、「採用順」昇順に並び替えた結果が以下となります(図は採用順8位までの抜粋)。
主通路側のエンドの右側に採用順1〜4位の4SKUを、副通路側のエンドの右側に採用順5〜8位の4SKUを配置します。
左の売り場の「ポケット」+「スナック」以外の菓子部門を分析に掛け、「採用順」昇順に並び替えた結果が以下となります(図は採用順8位までの抜粋)。
主通路側のエンドの左側に採用順1〜4位の4SKUを、副通路側のエンドの左側に採用順5〜8位の4SKUを配置します。
双方の分析結果を組み合わせると、主通路側、副通路側それぞれのエンドは以下のようになります。
「ここを入って行くと、こんな感じの売り場ですよ!」と訴えかけるような感じが出ているのではないでしょうか?
右と左を仕切りPOPで区切る等の工夫をすれば、それぞれ採用順14位まで、ジャムの法則の中央値である7SKUずつ(エンド一本につき14SKU)を陳列してしまっても、良いかもしれません。
選抜された商材の陳列に関しては、「棚割」という意味では、棚割(プラノグラム)の技術と実務 に準じますが、SKU数も少なく、「販促」という意味では、チラシ紙面配置の技術と実務 もご参考にしていただけるかもしれません。
さて、ここまですべて「理詰め」でエンド陳列について書いてきましたが、筆者個人としては、せめてエンドくらいは、バイヤーやチーフが顧客を熱狂させる「勘と経験と度胸とハッタリのステージ」、「商人のDJボックス」、血の通ったものであって欲しいと願っています。
「今週は忙し過ぎてそれどころじゃない!」そんな時こそ、この方法を試してみてください。
ちゃんとルール化されていますから、アシスタントさんたちにもお手伝いいただけるものと思います。
カテゴリーキャプテンにお任せできるのなら、尚良し!です。
以上、エンド陳列商材選定の技術と実務でした。