やりがいのない「忙しさ」を捨て、「商い」に調和を生む
基本的な考え方についてはレイアウトとスペース分配の基礎 に準じますので、そちらをご参照下さい。
ここでは店舗を俯瞰したものをフロアレイアウトと呼び、フロア ≒ 部門と考えます。フロアレイアウトの場合、フロアより一段小さい単位であるゴンドラの本数を、部門に割り振り、配置して行きます。
一方でフロア(部門)を俯瞰したものをここではゴンドラレイアウトと呼び、ゴンドラ ≒ カテゴリーと考えます。この場合、ゴンドラより一段小さい単位であるゴンドラの段数を、カテゴリーに割り振り、配置して行きます。
基本的にはフロア=部門、ゴンドラ=カテゴリーと見た時に、自身より一段小さな単位を割り振っていくという考え方になります。
双方ともコアとなる考え方については同じですので、ここでは BiZOOPe の 『ニーズの見える化(シン・Tapir−1.0) 』を使ったゴンドラレイアウトの方法を示します。
簡単のため、各ゴンドラの段数は共通して5段とし、エンドを除いた図の 16台✕5段 = 80段を、端数なくカテゴリーに割り振って行きます(一段を一つのカテゴリーで占有)。
この中で、採用順1位、すなわち菓子売り場の利用目的を最も代表するカテゴリーは「ポケット」ですので、「ポケット」に分配された23段を、最も優位な位置にレイアウトすると、図のようになります。
フロアレイアウト次第で当然優位地も、本稿の例とは変わって行きますので、ご注意ください。
実務上のルールとしては、商品サイズ等の問題もあり、下段(図中の段1)から埋めて行った方がベターかも知れません。
本稿では概念の理解を優先し、上段/下段にかかわらず、カテゴリーが視覚的に連続するような埋め方をして行きます。
配置された「ポケット(関連順2)」と関連性の高いカテゴリーは、「関連順」の数字が1つ違いの「和焼き菓子(関連順1)」と「スナック(関連順3)」になります。
それに対して「スナック」が他のカテゴリーとの関連性の鎖が続いて行くのに対して、「和焼き菓子」は「ポケット」との関連性だけで、他のカテゴリーとの関連性が断絶しています。
また「重点レコメンド」が付いたカテゴリーも、「スナック」以降の関連性の鎖の中に存在しています。
そのためゴンドラレイアウト上も、「ポケット」以降の関連性の鎖を活かした方が、顧客が売り場に入った際に、「あれもこれも」と手に取る確率が上がると考えられます。
よって、まずは「和焼き菓子」を「ポケット」売り場の裏側に折りたたんでしまいます。
「和焼き菓子」に分配された10段をレイアウトすると、次の図のようになります。
残された関連順3〜7のカテゴリーについては、関連順でそのまま売り場に這わせて行きます。
すると、ゴンドラレイアウトは次の図のようになります。
手順を簡単にまとめれば ー
採用順1位のカテゴリーを最優位地にレイアウトする
関連性の鎖の短い方のカテゴリー群を、優位地の裏側に折りたたみ、関連順で這わせる
関連性の鎖の長い方のカテゴリー群を、関連順で這わせる
となります。
このレイアウトはあくまでも、 BiZOOPe 内に存在するソースデータを利用した、「科学的」なガイドラインです。
実務上はBiZOOPe 内には存在しない、商品サイズ等のデータに応じ、各カテゴリーの段数を拡縮することで、極力図の「洋焼き菓子」のような、カテゴリーの巻き込みが発生しないようにした方が、望ましいでしょう(「洋焼き菓子」を導線手前側または奥側に集約させる)。
この際、必要があれば関連順に依らず、「目的範囲」単位または「選択範囲」単位で売り場を動かしてしまって構いません(本稿の例では存在しませんが、洋焼き菓子の巻き込み分である3段が割り当てられた「目的範囲」または「選択範囲」が、図の導線奥側に存在していたような場合)。
尚、売り場が主通路外縁よりも中に位置する部門においては、例え優位地と言っても、通路から視認されるのはごくごく一部に過ぎません。
また、もう一つの1stレコメンドカテゴリーである「催事・ギフト」をはじめとした重点レコメンドカテゴリーも、売り場の中に埋もれてしまいます。
これらのカテゴリーの認知、この売り場に入って行けば何が得られそうか?については、「エンド陳列」が担うこととなります。
エンド陳列については エンド陳列商材選定の技術と実務 をご参照下さい。
以上、フロアレイアウト/ゴンドラレイアウトの技術と実務についてでした。