【参考】SKUとスペースの分配率

ここではID-POSによる SKUとスペースの分配率について記します。

スペースにも品揃えにも物理的な上限がある上、取り扱いの性質上、取り扱うと決めたら売れていようが無かろうが必ず1単位を消費する為、必ずしも数値通りに行く訳ではありませんが、何の拠り所も無いよりはマシでしょう。参考値としてお使い下さい。

参考値である為これらはシステムには実装されておらず、あくまでもEXCEL上で算出した値ですが、SKU分配率については実際チラシ商材選抜時のSKU数の分配に用いられています。

以下、分析条件についてはID-POS分析の勘所 に準じます。

使っているのはBiZOOPe商品✕KPI|Monkey(マニュアルが開きます)す。

本ホームページの以前の記事ではTapir_MKを用いたより厳密な方法を紹介していましたが、部門配下のカテゴリー分析のような条件で結果に大差が生まれるケースが少なかった為、日常業務でのハンドリングを重視し、ここではより簡便な方法を紹介します。

品揃えSKU数 ー プレゼンテーションスペース ー 買上げ点数方程式の関係

スペース分配率におけるスペースとは、プレゼンテーションスペース(ディスプレイ)の事ですから、商品サイズ平均が同じと見做せば以下の式で捉えられます。

プレゼンテーションスペース 品揃えSKU数 ✕ SKU平均フェイシング数


プレゼンテーションスペースをベースとした場合、在庫スペースは以下の式で捉えられます。

在庫スペース 品揃えSKU数 ✕ SKU平均フェイシング数 ✕ SKU平均奥行き数(モノによってはゴンドラ奥行きを越え、バックルーム/DC迄延長)


利益的に在庫スペースは買上げ点数に比例させたいところですので、ここにID-POSの買上げ点数方程式を当て嵌めてみると、一定期間内における在庫スペースと買上げ点数の関係として以下の式と、各項の仮説的比例関係が成り立ちます。

在庫スペース 品揃えSKU数 ✕ SKU平均フェイシング数 ✕ SKU平均奥行き数  ID数 ✕ 客点数 ✕ ID回数

 

【仮説1】SKU平均奥行き数 ∝ ID回数:在庫と作業は双子の子供。一定期間内の利用頻度 ≒ 作業頻度については奥行き数で補う為

【仮説2】プレゼンテーションスペース ∝ ID数 ✕ 客点数

【仮説3品揃えSKU数 ∝ ID数※1:利用ID数の多いカテゴリー程、品揃えは豊富であるべき

【仮説4平均フェイシング数 ∝ 客点数※2:一人の顧客の一度の利用でカテゴリーから剥がされて行くフェイシング数

※1.カテゴリー粒度の検討 における「四捨五入した客点数が 2以上のカテゴリーについては、2つ以上の異なる価値/メリットを持つ商品が、一つのカテゴリー中に混在している」の言及に矛盾していると感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、この「2つ以上」はこと顧客間の関係で言えば、ほとんど重複しています。

※2.仮説1〜3の余り物として成立しますし、カテゴリーでの値もニアイコールな気がしますが、単品においては仮説3、仮説4の解釈は消え、仮説2に統合されてしまう為、今のところカテゴリーでも単品でも現実的には使われてい無い解釈です。深く考えないで下さい。

分配率 ⇨ 要構成比化

スペースにも品揃えにも物理的な上限がある為、上限数を合計が100%となる構成比で分配するしかありません。

その為、通常ではSUMする事に意味の無い数値を単純に足し込んで(例えばID数はカテゴリー間の併買によって重複する為、本当のID数合計は単純和とはならない)、構成比の分母とします(図の赤フォント)。

SKU分配率は各カテゴリーのID数を全カテゴリーのID数の単純和で割った構成比になります。

スペース分配率はSKU分配率に客点数を掛けた数値を算出した後その単純和を計算し、100%を越えないようにそれを分母に計算した構成比になります。

以上、SKUとスペースの分配率についてでした。