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商品分類体系の見直し(カテゴリー)

棚割にせよクーポンにせよ、特に実際にマーケティング政策を実行する/実行可能な単位である「カテゴリー」は重要です。

ところが「大きすぎる」カテゴリーや「小さすぎる」カテゴリーが散見され、政策を曇らせている事が儘あります。

妥当な政策実行の下準備として、既存の商品分類体系をどのように見直して行くべきかについて考えて行きます。

改めて部門/カテゴリーとは?

商品分類の呼び名は企業によってまちまちですが、ここでは大、中、小の3つの分類階層を仮定し、大分類を部門、中分類をカテゴリーとして扱って行きます。

商品分類には売場政策、利益管理、税区分や作業区分といった複数の役割がありますが、これらの役割は一般に横串では無く、管理組織配下に制約された階層構造を取る事となります。

改めてマーケティング政策の実行単位としての商品分類を概念的に捉えると、基本は図のように部門=売場、カテゴリー=棚割の単位となります。

重要な事は組織内で大>中>小の各分類階層に、どのような役割を持たせているか?の企業内における共通認識です。

ここが部門によって異なっていると、標準化が極めて困難となります。

大きすぎるカテゴリー/小さすぎるカテゴリーを知る

「分ける」という事は「その単位で手が打てる」「単位としての経済合理性/必然性がある」という事です。

そうで無くては分ける意味はありません。

前段ではカテゴリーを「棚割の単位」としましたが、場合によってはそこに囚われずにカテゴリーを大きく/小さく取るべきです。

利用者が多い分類程、細分化して取り扱う

一般に利用者数に比例して多くの品揃えが必要になりますし、より仔細に管理する合理性が生まれます。

現状のカテゴリーの平均的な利用者率に対し、利用者率が1.5倍以上のカテゴリーについては、2つ以上(およそこの倍率数分)に細分化する事を検討します。

客点数:カテゴリーから幾つの価値がピックアップされているか?

牛乳のように同一SKUを一度に二点/三点かごに入れる事が当然(?)なカテゴリーを除き、客点数はおおよそ顧客が利用時に、カテゴリーからピックアップして来る異なる「価値」の平均数を表しています。

顧客がカテゴリーからそれぞれ価値を2つピックアップしているのであれば、充分な利用率である事を前提に、顧客に寄り添った「価値の細分化」を検討します。

図:利用者率が平均の1.5倍以上、客点数1.5点以上のカテゴリー】

平均してピックアップして来る価値なので、これは最低分割数です。

利用者率のLiftが1.5倍以上を示すカテゴリーについては、多くの場合客点数も1.5以上であり、且つ「利用者率のLift≧客点数」を示しますが、図の「スポーツ」のように「利用者率のLift客点数」となる場合もある為、客点数でフォローを行っています。

小さい方の数字が「最低分割数」大きい方の数字が「最大分割数」と捉えられます。

特に重要な「大きすぎるカテゴリー」について記述して来ましたが、これは「小さすぎるカテゴリー」においても同様の考え方を採る事ができます。

あらゆる面で「標準化」と、その「単位」に妥協すれば、小売業は立ち行きません。