” ニーズが見える ” ID-POS分析
ID-POSの基本指標:ID数とID回数 で解説しなかったその他のID-POS特有の指標と方程式について解説します。(2024年10月9日全面改訂)
ID-POSによって売上の根源量であるID数が得られる事はID-POSの基本指標:ID数とID回数 に書いた通りです。
当初よりこのID数の存在を前提として書き換えられた売上方程式中に出て来る2つの平均値が、ID金額とID点数です。
※.BiZOOPeではID数平均の頭に”ID”と振る命名ルールを採用しています。他にID回数があります。
※.点単価、客単価のように通常金額の平均を”単価”と呼称しますが、集計期間によらずほぼ安定するこれらの平均値とは異なり、ID金額については集計期間に応じて個人の出費が累積されて行く為、ID単価では無くID金額と呼称しています。
売上の根源量であるID数をまず表に出してしまえば、売上方程式は以下になります。
売上 = ID数 ✕ ID金額
ID金額は顧客一人あたりの期中利用金額と捉えられます。
方程式としてはこれ以上分解不可能な量であるID数が最初に出て来てしまっている為、これ以降の式の分解から得られる指標は全て平均値です。
顧客一人あたりの期中利用金額の内訳は以下の通りです。
ID金額 = 点単価 ✕ ID点数
ID点数は顧客一人あたりの期中利用点数と捉えられます。
蛇足ながらID点数は単純に以下のように表す事もできます。
点数 = ID数 ✕ ID点数
顧客一人あたりの期中利用金額の内訳を更に細かく分解すれば、以下の通りとなります。
ID金額 = 点単価 ✕ 客点数 ✕ ID回数
ID金額は売上方程式を構成する全ての平均値を包含した指標である事が分かります(点単価 ✕ 客点数 = 客単価 ですから、客単価も包含しています)。
またID-POS特有の平均値が他の平均値と違い集計期間によって累積されて行く根本は、ID回数(顧客一人あたりの期中利用回数)の累積に起因する事が分かります。
例えば点単価については物価による上下もありますが、ID数は戦う河岸を変えるのでも無い限り、減らしてはならない数値です。
顧客そのものであり選択主体であるID数に、個性を添える数字がID金額です。
あくまで平均値ではありますが、ID数を増やす/減らさない政策を仮説する際に、どんな客層に注力すべきか?検証の際にどんな客層が増えたのか?がID金額とその内訳の上下に表れます。
量を増やす/損なわない事が第一で、平均値はその結果の表れですので、平均値を増やす事に執心する事で量を減らす事の無いようご留意ください。
以上、その他ID-POSの指標と方程式についてでした。