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各販促チャネルの位置付け

何の為にその販促を行うのか?何故その媒体を使うのか?

顧客接点、販促チャネルが多様化するばかりの昨今、明確な目的意識と定義が重要です。

改めて各販促チャネルの位置付けについて整理してみます。

各販促チャネルの位置付け

時代は進展して行きますので、2024/1/16現在において割りと一般的/代表的と目される販促チャネルを取り上げ、分類してみました。

媒体は変わろうとも、図の横軸の大きくプレストア(買い物前)/インストア(買い物直前/買い物中/買い物後)という分類に変わりは無いでしょう。

俗に言う販促=販売促進は、誘引手段として共通して商材(商品/カテゴリ)を使う事が多い為そう呼ばれますが、プレストアの買い物前、インストアの買い物後の販促については来店促進が具体的且つ明確な目的である事が分かります。

来店促進の為には売り手が売りたいものでは無く、買い手が欲しいものを誘引商材とする必要があります(ところが欲しいものは人それぞれという点が、マス販促においてもID-POSが必要な理由の一つです)。



図の縦軸の分類としては大きくターゲット販促/マス販促があります。

カード会員向けの販促は殆どがポイントあってこそのもの、中でもターゲット販促は殆どがデジタルあってこそのものです。

ターゲット販促は高確率・低コストである為、デジタル販促をマスで行う(ex.アプリで全員に同じクーポンを配る)事は少々ナンセンスです。

一方でデジタルにアクセスできる会員ばかりではありませんし、ターゲット販促ではリーチ不可能な非会員、店舗未利用者(≒ 他店利用者)といったマスアプローチ/価格アプローチが必要な存在はこれからも常に在り続けますので、マス販促が無くなる事はありません。

ID-POSのメリットは共通して、ターゲット販促においては欲しがる人−望まれる商品の組み合わせが分かる事、マス販促においてはカニバリせずに極力多くの人に望まれる商品が分かる事にあります(詳細はなぜID-POSなのか?なぜBiZOOPeなのか? にて)。

プレストア−買い物前

ターゲット販促としてはアプリクーポン、マス販促としてはチラシ等があります。

中でもチラシは今回の例の中では唯一店舗未利用者にもリーチできる未だ重要な販促チャネルです。

販促の目的は今回来店である為、アプリクーポンであれば対象商材を来店目的としそうな対象顧客を選び出す事、チラシであれば極力多くの人の来店目的となりそうな商材を、カニバリ無く幅広く選び出す事が重要となって来ます。

インストア−買い物直前

ターゲット販促としては店頭ストアメディアによるクーポン発行、マス販促としては、かごチラシ等があります。

マスであれば当然、かごチラシを「助かる」と思う人、「煩わしい」と思う人、色々な人が居るでしょう。

「助かる」と思う人を助け、「煩わしい」と思う人を煩わせない事がマーケティングであり、ターゲット販促の目指すところです。

具体的目的はこの場合、既に来店は果たしている状態である為、プラス一品の客点数増、正にイメージ通りの販促となります。

来店目的としていた商材や、過去に接点のあった商材がお得になれば、「助かる」と思う人を助けに通じ、ファン化を推し進める事にも繋がりますが、売り手としてはプラス一品が需要の先食いばかりでは面白く無いですし、買い手としても買った事のあるクーポンばかり出て来るのも少々面白みに欠けます。

そこでID-POSから「買っていないが買いそうなモノ−ヒト」の組み合わせを抽出する事で、「煩わしい」を極力避けつつ、あわよくば未利用だったプラス一品を買ってもらう事も、重要な視点です。【参考】【実証実験報告】買っていない人に買わせたい!カテゴリークーポン 

但しアプリにせよ、ストアメディアにせよ「自分にとって利用するメリットがある!」と顧客に認識してもらえなければ、「煩わしい」だけであり「使わなくなる」訳ですから、売り手視点の売りたい商品を売り込めるマシーン」してしまう事で、顧客が利用メリット認識を失わないを第一に考える必要があります。

インストア−買い物

デジタルの進展と共に買い物中のターゲット販促も出揃って来るでしょうが、未だ一般的とは言えないかと思います。

興味津々ですが、老婆心ながら「煩わしい」と思われる事無いよう願っていす。

店舗こそマスの華、真髄ですから、極力多くの人にとって必要にして充分な品揃え、見つけやすく選びやすい棚割といったMDが何より大事になって来ます。

結局のところ来店促進も販売促進も、良い店あってこそ欲しいものあってこそでなければ小手先のごまかしに過ぎなくなってしまいます。

マス販促としては、極力多くの人にとってのメリットに繋がりそうな商材をカニバリ無く幅広く選び出し、フェイシングを取り、単品ポイントやPOPの対象とするでプラス一品を狙います

全てのチャネルにおいてそうですが、商材の存在/改善(品揃えをし始めた等)の周知、お得、提案等の利用メリット提示も、MDだけではリーチし切れない販促が担う役割の一つです。

インストア−買い物

ターゲット販促としても、マス販促としても共通してレシートクーポンが挙げられます

接点記録であるID-POSデータが無くも、レジを通る瞬間であれば、目の前の顧客とスキャンした商品との間に接点が生じた事が分かる為、”協賛リストにスキャンしたものが入っていれば、次回来店時用にその商品のクーポンを発行する”ようなしくみにしておけば、ターゲット販促以上の効果を見込めるのがレシートクーポン特有の強みです。

この販促の目的は次回来店す。

対象商材を来店目的としそうな対象顧客を選び出す事、極力多くの人の来店目的となりそうな商材をカニバリ無く幅広く協賛してもらう事が重要となって来ます。

以上が各販促チャネルの位置付けでした。

ID-POSを生業としながらも、個人的には「やっぱインストアMDってまず第一に大事なんだよなぁ〜」「案外紙のチラシやクーポンって侮れないよなぁ〜」と改めて思った次第です。