” ニーズが見える ” ID-POS分析
ID-POSデータの本質は、商品と顧客との間に接点があった事を記録する接点記録です。
POS は Point Of Sales の略で「販売時点情報」と略されますが、カードIDの読み取りがない限り、顧客との接点は情報として記録されません。
チェッカーさんが商品をカゴから手に取り、バーコードをスキャンした瞬間、その商品と目の前のお客さまとの間に接点が生まれた事が、アナログながら確認できます。
正にPoint Of Salesで、会員カードが無い場合これが唯一の接点認識の瞬間です。
顧客にとってそれが何回目の利用か、来店目的だったのか/ついで買いだったのかはさて置き、少なくとも顧客自身の価値観に照らして、その時、その商品に、何らかの利用メリットを感じたからこそ手に取り、カゴに入れ、レジ迄運んで来たというのが真実です。
スキャンの瞬間、協賛単品リストを読みに行き、スキャンした商品と同じ商品がそこに含まれていた場合に単品クーポンを発行するしくみにすれば、次回以降使える「買った商品のクーポン」を発行する事ができます。
「買った人に買った商品のクーポン?」と侮る無かれ、「お〜いお茶 600ml」を使った実験では、クーポンが発行された顧客の30〜40%がクーポンを利用し、利用者平均の来店回数が0.3〜0.4回/月増えました。
たった一品にささやかな次回利用時特典を付けただけで、利用者数 ✕ 0.3〜0.4回/月 ✕ 客単価 分の店舗売上が増えたのです。
かように「喜ぶ人に喜ぶ事を」、接点が分かる、接点に働きかけるという事は強力なのです。
各販促チャネルの位置付け でも示したように、インストアのマス販促の中では唯一、客単価増では無く来店回数増を狙った政策となります。
この方法は、会員カードを導入していない企業だけで無く、会員カードを導入している企業の非会員向け販促、非会員に会員になってもらうキッカケとしても有効と考えられます。
この商品−顧客間の接点をデータとして記録し、その記録を利用するのがID-POS分析です。
前出の例は「買った人に買った商品」という単純且つピンポイントでのクーポン企画の例でしたが、ID-POSがあれば拡大解釈によって「この商品/カテゴリーを買いそうな人」といった、より網羅性を高めたクーポン企画も可能です。
それだけで無くドミナント戦略、フロアレイアウト、品揃え、棚割、チラシ等、商材が顧客の目に触れる = 接点が生じる場面における政策は全て、ID-POSで強力に改善できます。
ご興味頂けましたらまずは なぜID-POSなのか?なぜBiZOOPeなのか? からお読み頂けましたら幸いです。