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【GWスペシャル】
新しい働く仲間たちへの私信

 その昔、ヤオコーのshigeさん(だっけかな?)という方が開設していた「新しい仲間たちへの私信」というホームページを見て、いたく感激した覚えがあります。

PI値をはじめとする売場係数の見方等を、新しく売場に配属された新人さん向けに書かれたページで、新人さんにも、お客さんにも優しい眼差しを感じ、mail差し上げたり、ご挨拶に寄らせたりさせて頂きました。

掲題はそのパクリですw

そろそろ5月病になってるヤツも居るだろうなぁ〜。。。配属地でお金も友達も無く、寂しいヤツも居るだろうなぁ〜。。。と思い、一筆執らせて頂きます。

 さして儲かってもいない、しがないサラリーマンが、何を言っても信憑性はありませんがw 一応元ネタの多くは「7つの習慣」と「ザ・ゴール」シリーズに依拠しています(やっぱパクリ?w)。

社会人になると、こんな当たり前のことすら見えなくなって来るという自戒の念を込めて、これから社会へと羽ばたく仲間たちに向けて-

1)仕事とは

“お金” が得点の “ゲーム” です。

様々なステージで経験値を上げ、より多くお金を稼げるようになって行きます。

週休2日の8時間労働、通勤片道1時間として、((8時間+1時間×2)×5日)÷(24時間×7日)=週の約30%、起きてる時間を12時間とすれば、その約60%を愛する家族や恋人とでは無く、こんな難しい顔したおっさん、おばさんたちと一緒に過ごすのですから、ちっとは楽しまにゃ〜人生の無駄ですw

Let’s enjoy!推奨です。

お金を儲けるには

今日から将来に渡って-

①お金がより早く、多く入ってくる事を考える。

②在庫(滞留してるお金)が極小になる事を考える。もしくは①のために使い切ることを考える。

③経費(出て行くお金)が極小になる事を考える。もしくは①のために使い切ることを考える。

人材教育や、福利厚生なんかも、畢竟①~③いずれかの為です(じゃ無かったらヤバい)。

いくらやっても下限が存在し、統計的変動で結局ゼロにはならない(よって、コンサルタント等の格好のネタになる)在庫や経費の事ばかり考えても、ゲームとしては面白味がありませんし、そもそもが売上の為に存在する在庫や経費を、売上から切り離して独立変数のように扱っていると、重箱の隅をつつく小姑みたいな存在になっちゃいますw

理屈上、上限が存在し無い売上に在庫、経費を従属させるというのが、チャレンジングで楽しく、真っ当な発想です。

但し、売上の増大に在庫、経費が正比例して増大するようだと、いつまでたっても“もうかり”ません(給料が上がらない)ので、そういう売上の増大の仕方(一人で10万売り上げてたのを、二人で20万売り上げるみたいな)を避けなくてはなりません。

※.“理想”に敵は多いですが、理想を描けないと“大勝ち”は望めません。

)お金からない仕事のしかた

 このゲームの得点は基本、“利を得る相手”があるからこそ得られるものです。

以降例に上げる相手−自分の環境は、社内、社外、家庭内等に置き換えても考えられますし、その関係性も、個人VS個人、集団VS集団、個人VS集団のように考えることができます。

こと会社組織というケースで考える場合には「自分の都合 ⇒ 自分たちの都合」と読み替える事がベターです。

上図から分かるように、

・当然ながら、自分の都合だけを優先(Lose−Win)したら最終的には破錠します。

・相手の都合だけを優先しても(Win−Lose)、最終的には破錠します。

どちらも立場を入れ替えただけでロジックは同じなので、結果も同じです。

前者は残念ながら、多くの上司の部下に対する仕事の仕方なのかもしれませんw

後者は往々にして相手からの評価が高くなる為、なかなかその危険性が理解され難く、ともすれば幅を利かせがちな仕事のしかたです。(「お客さまは神さまです。」ってヤツで、下手するとこういう人が「トップセールス」だったりします。)

プライベートなら“尽くすタイプ”、社内的には“提灯持ち”、社外的には“御用聞き”とでも言えるでしょうか?

本質的には何らかの“自分の都合”を充足させる為に相手の都合を丸飲みし、“自分たちの都合”は無視した儲からない仕事のしかたです。


【儲からない仕事をしている人の見分け方】

①何らかの自分の都合(理想/目標/評価/承認/安楽)の為に、

②余人に手の届かない“相手の都合”を最大限活用し、

③交渉もせず「仕方がない。」と言うことが多いです。

「お客がそう言ってるんだから仕方がない。」

「社長がそう言ってるんだから仕方がない。」

「監査法人がそう言ってるんだから仕方がない。」


「仕方がある」ようにするのが仕事なので、これでは仕事で無いどころか、お金を棒に振っているようなものです。

)お金が儲か仕事のしかた

上図のように、

・相手の都合と自分の都合が重なる部分を見つけ出し、お互いのためにそこにフォーカスして徹底的にやる。
 (実行可能な提案、良い提案)

・重なる部分が無ければ、「仕方がある」ようにはできないので、互いのために断る。

これが多分、唯一お金がもうかる仕事の仕方です。

世の中に「仕方がない」は確かに存在しますが、それは自分と相手の“重なる部分”を模索した結果でなくては、そもそもゲームではありません。

言うは易しですが、実際これは難しいことです。

重なる部分があるのか無いのか?どの位重なるのか?を知るためには、まず自分の都合を正確に理解し、その上で相手の都合を正確に理解しなければ、みすみすお金を逃すことになってしまうからです。

その上でそれを表明(プレゼンテーション)し、お互いの都合を相手にも正確に理解してもらえれば、それぞれ個別の一案、二案、どちらを飲むか?といった勝つか負けるかの対立の構図から、より豊かな第三案が生まれる可能性すらあります。

「人の話をよく聞け!」、「質問をしろ!」と先輩が口を酸っぱくして言うのは、正にこの所以(の筈!w)ですが、実は案外自分の都合こそ正確に理解できていなかったり、自分の都合の狭量さ故に、本来あり得た相手との重なりを見失っていることの方が多いのです。

小売業さんのように不特定多数の顧客を相手にする場合、相手の都合は多種多様です。

相手の都合を理解可能な程度に類型化する事、どんな都合を持った人が多いのか?どんな都合を持った人をターゲットにしたら今後伸びそうか?を我が社の都合と照らし合わせて考えるのが、マーケティングです。

自分と相手の”本当の都合”を知る

下図が「都合の構造」です。

都合の本質、芯は、「どんな遂行すべき使命があると考えているか?」=Mission(この場合仕事そのもの)に依拠しています。(宗教じみて来ました?大丈夫ですか?w)

Must(やるべき事)

絶対不動のもの=ゲーム盤そのものです。まず、ここを定義しないと他がブレます。

が、ここでのMustは、あくまでも “その” ゲーム盤上のものであって、自分にとっても、相手にとっても、究極的には社会の道徳や倫理に従うこと以外、“本当のMust” は存在し無い(それ以外は大したMustじゃあ無い)ということが大事です。

仕事というゲームにおいては「今日から将来に渡ってお金をもうけ続ける」事がゲームの趣旨ですから、これが互いにとって共通のMustとなります。

やらなくてもいいこと、やるべきではないことをMustと考えたら悲惨です。

自分にとって、相手にとって、それは本当に“Must” でしょうか?これが最初の、最も重要な問いかけになります。

Can(できる事)

当然、“できることしかできない” のです。

“できないこと” を相手の都合に乗っかって請け負えば、それが原因で破錠します。

相手ができもしないものを無理やりねじ込めば、これもできないことが原因で破錠します。

ところが人間、案外 “やればできる!” ものだったりもしますので、(他人に対しては特に)ついそこに希望的観測を持ち込んでしまい勝ちです。

その為、特に相手に対しては、同じ “できる” でも “やればできる” では無く、“簡単にできる” よう工夫してあげる必要があります。

いずれにしても自分と相手の “本当にできる” を正確に理解する必要があります。

時に「できることを増やす」事が ”成長” のように思われ勝ちですが、図を見てもらえれば分かる通り、ただいたずらにCanの面積だけを広げても、Missionの面積を広くする事にはつながりません。

本来持っているCanをMustに “寄せる” ことが、Missionの面積を広げ、自分の都合を寛容にします。

Will(やりたい事)

そもそもCanをMustに “寄せる” もの、“できるようになりたい” と思わせる動機付けは何でしょうか?

あなたがそのゲーム盤=Mustを選択した、主体的理由は何でしょうか?

MustもCanも畢竟Willに依拠します。

主体的に “やりたい” ゲーム盤を選択すること、そのゲームを “楽しむ”(MustにWillを寄せる)ことが肝要です。

Mustはソーシャルプラットフォームであり不動ですから、それを主体的に選択したならば、必然的にー

①MustにWill寄せる → Canの一部(図の労力部分)がWillに取り込まれ、Missionの面積も増える

②CanがWillに引かれる(やりたいから、よりできるようになる。)

③WillがCanに引かれるよりできたらもっとやりたくなる。)

という成長のスパイラルを生み出します。

相手に自分の都合を“やるべき”と思ってもらい、それが“簡単にできる”工夫を提示し、だったら“やりたい”と思ってもらえれば、仕事は簡単に進みます。

が、それをする為にはまず、自分自身が自分のゲームに対する、相手より強いMissionを持っていなくてはなりません。“特化” とはそういうことです。

「断る」ことができるのも、それに値する充分寛容で強いMission、もっと儲かるMissionを持っているからです。


自分を変えられるのは自分だけです。

相手に変えられる犠牲者であってはいけません。

同じように相手は変えられないが、自分は変えられます。

6)仕事と成長の構造

自分の “やるべき”“やりたく”“できる” ことが増えれば、相手の都合と重なる確率である面積を増やすことができます。

“やるべき” = 社会的に意義があり、

“やりたい” = 自己の充足に繋がることが、

“できる” = より達成できる ようになること= “成長” は、社会的存在である人間にとって大きな “幸福” に繋がります。

お金は “できる” ことを大きく広げてくれますが、それを “やりたい” こと、更には “やるべき” こと=成長へと結びつけて行くことで、より大きな充足を生み出します。

なんか益々怪しい宗教団体みたいになって来ちゃいましたw

くれぐれも・・・仕事が全てじゃあ無いっすよ!お互いの為にNo Dealという手だってあるんですよ!

論理思考のススメ

 物事を考える際、特に困った時にこそ、ここまでのようにベン図や、フロー図等を使って、論理的、科学的に考察します。

特に通常、ロジックに組み込まれていない人間の考え方や行動を、IF-THEN-ELSEのロジックに落とし込み、IF文に破錠が無いかを調べ、完璧なロジックへとブラッシュアップして行きます。

人によって文章が分かりやすい人、動画が分かりやすい人等違いはありますが、図にすると自分の頭の整理にも、相手の理解の助けにもなり易いと感じています。

この辺は「ザ・ゴール2」とかを読んで頂いた方が良いかもしれません。

少なくとも「売れていないC商品をカットする」といったようなあたかも “科学的” と見做されているものを、そのまま鵜呑みにしてはいけません。

8)限られた時間の中で成果を出す=やってみなはれ

 そうは言っても現実問題、私たちは会社、家庭と言った複数の異なるMustを持ったゲーム盤を掛け持ちしていますし、一つのゲーム盤に掛けられる時間は限られたものです。

お金をもうける “スピード” も大事ですから、常に論理思考ばかりもしていられません。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言いますが、本当の愚者は経験からも学びません。

あるいは行動をためらい、経験を得ることすらありません。

私たちは「完璧を追及するより、限られた時間の範囲内でできることをとっとと済ませ、そこからの経験に学ぶ。肝心な時にはじっくり立ち止まって、論理的に思考する。」という風にありたいものだと思っています。

Mustの断捨離=生産性ということ

 とっとと済ませ、経験に委ねるべきは何でしょうか?じっくり立ち止まり、論理的に思考すべきは何でしょうか?それ以前に、すっかり無くしてしまった方がよいものは何でしょうか?Mission、特にMustに則って考えるべきです。


まず、私たちの日常は膨大な量の “Mustと信じられている物事” に取り囲まれています。「今日から将来に渡ってお金をもうけ続ける」というゲーム本来のMustに資さないものは、きっぱりとこれを無くすか、どうしても無くせないのであれば自動化すべきです。


次に、Mustを「今日」「将来」という時間軸から考えます。

「今日」は、毎朝私たちの目の前に現れ、黙っていても勝手にドアをノックして来ますし、多くの場合私たちにとってもCanのある分野ですので、“余力”を得る為にとっとと済ませてしまいます。

じっくり立ち止まって思考すべきは、Canも覚束ない「将来」です。

「将来」を思考しなかったり、「今日」と同じやり方、延長線で済まそうとすれば、エライ目を見ることになります。

「将来」はWillの原動力となり、「今日」に方向性をもたらす “最重要事項” なのですが、向こうからドアをノックして来る事も無く、取り組むに相応の “余力” を必要とする事から、「今日」や「ニセMust」に圧倒され、ついつい後回しにされてしまい勝ちです。

生産性とは「短い時間で沢山のことができる事」では無く、「本当にやるべき事しかやらない事」「スケジュールがぎっちり埋まっていること」は無く、「ちゃんと余力が確保できていること」と言えます。

サイバーリンクスでは生産性のKPIとして、「時間あたり収益」という指標を採用しています。

この指標における収益には労務費こそ含まれませんが、生産性に該当し、段々仕事が上手くなっているか?を表しています。

短い時間で多くの事を為すという卑近な考えに囚われるのでは無く、鼻くそほじってても莫大な収益が転がり込んで来る=分子を増やす愉快なアイデア(ビジネスモデル)をこそ考えたいものですw

10余力は無駄に捨てられている ~ ニセMust以外で

①パーキンソンの法則

「予算であれ、時間であれ、自分に与えられた自分にとって有利な条件は、必ず全て消費される。」

「3日でやって!」と言われた仕事が2日で終わっても、3日経つまでは引き渡さない。

3日は自分たちの時間では無く、自分に与えられた時間なので、好きなだけ精査したり、装飾/機能を追加する。

場合によってはその精査や追加が原因で失敗する。

②学生症候群

「夏休みの宿題と同じくギリギリになるまでやらない」

「3日でやって!」と言われた仕事が2日で終わると思ったら、2日目になるまで手をつけない。

自己申請の場合、評価制度の問題も相まって、2日で終わると思ったら「3日かかります!」と申請する。

これも自分たちの時間では無く、自分に与えられた時間なので・・・

こういう人の場合、どちらにせよそもそもの目算が甘い場合が多く、2日で終わると思っても、3日以上かかる事が往々。

そもそも実質的に「ギリ2日」で終わる仕事は、統計的変動により必ず2日以上かかる。

③マルチタスキング

人間の集中力の単位は15分と言われています。

子供は大体何事も15分で飽きますが、大人になるにつれ、その15分を連結する事で、大学生で最大90分程度まで集中できると言われています。

一旦集中が切れた後、次の集中に入れるためにはアイドルタイムが必要ですし、それが異なる仕事の場合、段取時間が必要です。

図のように同じ90分と60分の仕事でも、どちらかを間に割り込ませることによって、段取り時間が余計にかかります。

これは、一般的にまじめで仕事がデキる人にとってほど、より深刻な問題です。

これには人事評価の制度も大きく関わって来ます。

予定より少ない工数でこなせる人が評価される為、予定は通常余裕を持った形で申告されます。

要求にすぐ答えてくれる人が評価される為、マルチタスキングは半ば美徳のように語られます。


以上のような事から、余力は無駄に捨てられ、プロジェクトは必ず期日と予算をオーバーし、残業は無くならず、有給消化は捗りません。

そうであるからこそ、自分たちのMissionを正確に定め、理解すること、論理思考により“簡単にできる”を導き出すこと、それを“やってみる”ことが重要になって来るのです。


【ここまでで“限られた時間”を消費し、GW前の定時となりましたので、おしまいw】