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Tapir よくある質問

NEWTapir_MKによるマーケティングの教科書をアップしました。

基本

Tapirは商品軸の分析?

画面上商品が表立って見える為、「Tapirは顧客軸、顧客視点の分析では無いのでは無いか?」「マーケティング、販促には向かないのでは無いか?」と思われる方も居るようです。

Tapirは「顧客の価値観」「商品の利用メリット」との「接点」を、自然な発露である「顧客の利用行動」からセグメンテーションするもの=マーケット・セグメンテーションです。

セグメント間で重複はあるものの異なるセグメント間の顧客は「異なる価値観を持った顧客のグループ」または「そういう利用メリットを求める顧客のグループ」と捉える事が出来、マーケット・セグメンテーションの定義通り顧客のセグメンテーションであり、商品のセグメンテーションでもあるという事ができます。

・検索条件はどうしたらいいの?(セグメントが綺麗に出ない)

検索条件 = マーケットの定義 です。

検索条件(期間/店舗/商品)は、解析対象とするマーケットへの参加者を規定します(数の面でも質の面でも)。

よって検索条件を変えれば、マーケットへの参加者そのものが変化する訳で、全く同一の分析結果が出る事は稀です。

検索条件(期間/店舗/商品)を指定する事は、マーケットを定義する事と同義とお考え下さい。

セグメントについてTapirでは新商品、廃盤商品、特売にも極力配慮したロジックを実装していますし、分析結果についても顧客の利用行動そのものではあるのですが、所詮は計算結果です。

多くの場合「汚い」セグメントは、限られた一部の利用者による利用行動を反映しています(売れていない商品)ので、このような場合該当する商品をカット扱いとし、一旦間引いてしまってから分析して下さい。

そうでは無いケースにおいて、あなたがそこに何ら顧客の利用メリットを見出だす事ができないのであれば、あなたが「似ている」と感じる別セグメントに商品を移動してしまって構いません。

データはあなたをがんじがらめにするものでは無く、あなたがより良い意思決定が出来るように助けるもの、あなたの意思決定を楽にする為のものです。

とは言え、以下を参照の上バランスを取って試してみて下さい。

期間の条件

利用行動の解析を行っている都合上、最低限「利用行動が発生する」期間で集計して下さい。

利用行動 = 選択行動ですから、利用している顧客にとって選択の余地が十分あったであろう期間、ざっくり言ってしまえば「この位の期間あれば、普通二度位は利用するだろう」と想起される期間です。

【長期の方が安定するが。。。】

商品改廃が穏やかなカテゴリーであれば(通常利用間隔が長い事もあり)、52週(12ヶ月)のように長期で集計した方が、統計的に言ってセグメントは安定し易いのですが、反面直近の顧客の利用メリット認識のトレンドをビビットに反映しません。

また、商品改廃が激しいカテゴリーを長期で集計すると、セグメンテーションに廃盤商品や正月商品等の利用に基づくノイズが入って来ます。

【一般的には】

一般的には食品スーパーやドラッグストアの多くのカテゴリーで、直近性を求めるのであれば直近13週間(3ヶ月)、半期に渡って適用させる棚割の場合で直近もしくは昨年の26週間(6ヶ月)で集計が行われています(ホームセンターの塗料等でもそれなりの結果が出ます。一方で農産乾物のしいたけやカンピョウについてはイマイチでした)。

経験則的には超高回転カテゴリーにおいても、4〜8週間程度の集計期間が必要と感じています。

1年で集計しても結果が芳しく無い場合、「明確な利用行動と言えるものは存在しない」「利用行動、利用メリット共に極めて単発的なものである」=Tapirを政策に使うようなマーケットでは無い という風にご理解下さい。

【参考】

下図はドラッグストアの各部門の比較的回転の早いカテゴリーと遅いカテゴリーの、集計期間に応じた平均利用回数を図にしたものです。

利用回数が四捨五入で安定して2以上となるような期間での集計が、経験則的には良さそうです。

店舗の条件

統計的な信頼性、材料の多さという観点において、集計店舗数は多い程望ましいと言えます。

但し、全店共通品揃え商品Aと、最大棚割パターン採用店のみ採用の商品Bがあった場合、AとBを選択的に利用する機会が与えられているのは、最大棚割パターン採用店利用の顧客だけです。当該店舗群内では選択的に利用されていた=”近い”としても、他の店舗群の利用顧客にはそもそも選択のしようが無い(少なくとも店内で)為、後者の店舗数(利用者数)が多い場合、全体の多数決において「非選択的に利用している顧客が多い」=”遠い”と判断されるケースが発生し得ます(内部ロジックで補正はしています)。

この意味では、最大パターン採用店だけを指定して集計する事が望ましいと考えられます。

最大パターン採用店の店舗数(利用者数)が少なかったとしても、その他の店舗において「本来備えられるべき利用メリット」が見過ごされているケースがある為、少なくともこの分析はこの分析で実施しておくべきかと思われます

最大パターン採用店の業態がスーパーセンターで、その他の店舗の業態が食品SMのような場合もあります。

その場合、各業態毎の最大パターン採用店で分けて集計を行った方がベターです(業態によって顧客の求めている利用メリット/客層(価値観)そのものが異なっている可能性が高い為)。

自社はどの単位で標準化された利用メリットを顧客に対して提供するのか(業態/地区等)?本来小売業の標準化に対する明確な定義(”売り物”の定義)が必要です。

商品の条件

ジャムだけで分析した場合と、ジャム+ハチミツで分析した場合では、遠い/近いといった商品同士の相対距離を始めとし、当然分析結果に違いが生まれて来ます。マーケットという単位で考えれば、基本は「町の〇〇屋さん」が成立するような単位で分析する事をオススメします。

雑貨中のラップのように一部だけ回転の早いカテゴリーが混じっているケース、乾物中の農産乾物のように一部だけ回転の遅いカテゴリーが混じっているケースでは、集計期間を回転の遅いカテゴリーに合わせる事が定石です。

直近性や季節性といった観点から、回転の早いカテゴリーをその集計期間に付き合わせる事が望ましく無いケースがあった場合、それぞれをケースに応じて別に集計を行うようにして下さい。

カテゴリーレベルで回転に差があるという事は、顧客にとってはそもそも比較対象足り得ていないという事ができます

厳密性が要求される場合、廃盤商品等の影響を避ける為、できれば「分類指定」では無く、「ファイル読込」や「コード入力」から商品コードを明確に指定しての分析を行う事をおすすめします。

現実問題棚割の単位がジャム+ハチミツという場合もありますし、マーケットを俯瞰して見るという観点からも一緒に分析する事がタブーという訳ではありません。

単体で分析する場合とは異なる分析結果が出て来るという事だけご理解頂けていれば結構です。

※.検索条件絡みで興味がある方は、少々ややこしいですが 近未来のマーケット構造を予測するコツ も併せて御覧ください。

・seg_f、seg_nの解釈

seg_f = segment_far

segment_far(遠い)の略です。
seg_f = f1 内の商品と、f2 内の商品とでは、顧客にとっての利用メリットが、棚割を例に言うならば「台が別でも良いほど」選択対象として”遠い”というイメージとなります。

逆に f1 内の商品同士に関して言えば「同一台内に陳列した方が良い」程度には選択対象として”近い”というイメージとなります。

あくまで定義されたマーケット(検索条件)内における相対的な ”遠さ”/”近さ” である事をご理解願います。

seg_n = segment_near

segment_near(近い)の略です。

イメージとしては、seg_n=f1_n1、f1_n2等が個々の顧客の「利用メリット」「利用動機」そのものです。

同一seg_n内の商品は代替購買性が高い為カニバリゼーションの関係にありますが、同一ゾーンに固める事で、顧客の見つけやすさと選びやすさが高まります。

個々の商品には大体顧客が付いているものですので、おいそれとはカット出来ないとも言えますが、売上、スペース、作業と言った経済合理性を考えれば、そうとばかりも言ってはいられません。

極端な話、各seg_n内に1SKUが確保されていれば、最低限の利用メリットが売場内に担保される事になります(最低品揃え)。

逆にいづれかの seg_nそのもの が失われれば、該当する顧客(利用人数は少なくとも)にとっての利用メリットの一つが売場から失われる事になりますので、売場の利用動機ひいては来店動機の減退に繋がります。

この意味で、売上は大きくとも複数SKUが存在するseg_nから1SKUをカットする事と、売上は小さくとも1SKUしか存在しないseg_nから1SKUをカットする事では大きく意味が異なります(とは言え先述の通り計算結果ではありますし、余りに貢献度が低ければ「セグメントそのものをカットする」選択も当然アリです。)

こちらも定義されたマーケット(検索条件)内における相対的な”近さ”である事をご理解願います。

やたらSKU数の多いseg_nの解釈は?

多くの場合このようなセグメントは、各商品が非常に密に結合されています(= 近い)し、利用者が少ない商品が多いです。

ここから解釈してみると、極々一部の顧客によって、セグメント内商品の非同時の併買が為されている事を意味しています。

言い方は悪いですがその利用行動は「しょぼい新商品の買い回り」や「マイナーな/突飛な品揃え商品の買い回り」のようなもので、このようなクラスターが表出する場合「品揃えが多すぎる」か「検索対象SKUが多すぎる」傾向があるようです。

そういった楽しみ方(?)をしている顧客も確かに居るかとは思いますが、ほとんどの場合深刻に捉える必要は無いかとます。

チラシ商材だけのseg_fが出来上がるんだけど…

チラシ商材内だけで買い回りをしている = チラシこそが当該売場/店舗の利用メリットと考えている顧客が多いからです。

こういったセグメントが出て来るか否かは、当該企業の消費者に対する ”在り方” に依存します。

seg_n が 細かすぎる/seg_f じゃあ粗すぎる

ゾーニングに用いる際にseg_nが細かすぎる/seg_fでは粗すぎるという意見があります。

もっともなのですが、前出の通りseg_nには「この範囲内の商品同士なら代替可能」というロジックと意味が、seg_fには「この範囲を越えたら利用メリットとしては別物」というロジックと意味が与えられています。

作業性の為だけに「別物では無いが、代替可能かどうかも分からない」中途半端な塊を作り、みすみす顧客の利用メリット欠落や選びにくさを招くのもどうか?と私たちは考えます。

商品には顧客がついています。売れ筋商品の利用者率が10%程度であるように、「代替可能」な商品相互の利用者率も(双方が存在する状態で)10%あれば多い方です。よってseg_nがある程度細かくなるのは自明と言えます。

seg_nだけを眺めていると気が遠くなりそうですが、棚割作業の仕方としてはまず「台が別でもいい位遠い」とも解釈できるseg_fで大雑把なゾーニングを決めてしまいます。その後に各seg_f内でseg_nを用いたゾーニングを行っていくといった手順となります。

乱暴なやり方でおすすめはしませんが、各seg_f内で隣り合ったseg_n同士は"近い"と解釈出来ますので、これを人為的に結合して取り扱ってしまうといった手もあります(seg_fを跨いだ結合は行わないようご留意下さい)。

”近い” って同時併買?

違います。

同時併買は寧ろ”遠い”です。

利用メリットが遠いからこそ、長期で見れば同時に買う機会が発生し得ます。

例えば、ビールのスーパードライとプレミアム・モルツを同時に買うシチュエーションにおける顧客の利用メリットについて考えてみましょう。

個人であれば「いつもはスーパードライ、特別な日はプレモル」

世帯であれば「お父さんはスーパードライ、私はプレモル」

と言ったケースです。

両者に明らかな利用メリットの違い=”遠さ”を認識しているからこそ同時併買は成立します。

同時併買商品同士を近くに陳列するのはあくまで販促異なるマーケット間同士でマーケットの共創を行うようなケースだけです。

棚割のような同一マーケット内の陳列においては、カニバリゼーションを起こすような同質利用メリット同士=非同時併買を集積して陳列した方が、顧客にとって見つけやすく、選びやすい売り場となります。

蛇足ながら、違和感を持たれる方が多いので同時併買つながりで一言。。。

BiZOOPe全般において期間併買は勿論、同時併買もレシート枚数ベースでは無く、ID数ベースで計算されています。

・双方のベースが同じになる事でマーケット・セグメンテーションの理解が深まる。

・マーケット参加者全員が一人一票を持つ事で、民主的な結果を得られる。

といった要因によります。

セグメントには名前をつけるべき

必ずしもその必要はありません。

セグメントは顧客の代表的利用行動、選択行動そのものを表したもので、綺麗にブランド別やテイスト別に分かれる事もありますし、そうで無い場合もあります。

通常は単なるゾーニングの枠組み(参考)と考えて頂ければ結構です。

特に以下のようなケースの場合には名前を付けます。

チラシ商品の紙面掲載におけるゾーニングを考える際には、一般に商品数が少ない事、ゾーン毎にキャッチコピーを付ける事から、セグメントに名前(キャッチコピー)を付けます。

新商品の投入/開発を考える場合には、その seg_f ≒ マーケット がどんなマーケットなのか?を考察する為に名前をつけた方がベターです。

Tapir_MKの場合であれば、各seg_fにはそのセグメントを代表するレコメンド=1stの商品が必ず一商品は含まれますので、その商品名”〇〇”を取って、”〇〇的なものマーケット”のように簡易的にセグメント名を付けて頂く方法もあります(一品では分かりにくい場合、2ndレコメンド商品”✕✕”の商品名も含めて”〇〇や✕✕的なものマーケット”のようにして頂いても良いと思います)。

・採用順

【Tapir_MK】ID数の少ない商品の採用順(レコメンド)が高くなる理由

よりかけ離れた利用メリット程、失われ無いようにしようというロジックに基づきます。

極端な例ですが、下図のように商品Bと商品Cの利用メリットが極めて近い(クラスターの結合位置が低い)場合、論理上商品Bを削除しても、商品Cに代替する=利用→来店は失われ難いと考えられますが、代替性の低い商品Aをカットしてしまうと50人の利用そのもの、ひいては来店機会そのものが失われる恐れがあるからです。

※.イメージ的には商品Aが高級オリーブオイル、商品BとC がNBのキャノーラ油1Lのようなイメージです。

【Tapir_MD】売れていない商品の採用順(レコメンド)やABC判定が高くなる理由

 理由1)加重平均

Tapirにおいて加重平均とは、一店舗、一日あたりの換算値を指します。

主に棚割、商品カットを想定した Tapir_MD では「隠れた売れ筋」のカットを懸念し、全般的に加重平均値を採用しています。

その為、売れていない商品がABC判定でAとなったり、高い採用順が振られる場合があります。

逆に(この後の理由により)A商品の採用順が低くなり、指定によってはカット対象となる場合も有り得ます。

Tapir_MDでは「cut条件」ボタンから指定を行わない限りカットのレコメンドをしませんので、当該ボタンからA商品を「絶対採用」に指定する事でカット候補から外す事も出来ます。

 理由2)採用評点

採用順に影響を及ぼすものの一つは採用評点です。

バイヤーとしては当然「売れている商品を重視したい」「売上は低くとも点数が多い商品も見逃せない」と考えます。

更にID-POSともなれば、ここに「売上も点数も低くても利用ID数の幅広い商品」=「回転は遅いが多くの顧客必要とされている商品」という視点、更にはそれぞれについて「店のロイヤル顧客が利用している商品をカットしたくない」という危惧が加わります。

※.tmp_Tapirにおいてはロイヤル顧客(M1F1)の算出が出来ない事から、以下関連する記述についてはそれに当たらないものと解釈して読解願います。

そこで、売上、点数、ID数と、それぞれについての超ロイヤル顧客(M1F1)の構成比という、スケールの異なる6つの指標を偏差値化し、平均を取ったものを商品の採用評点として算出しています(開発当初、各指標に重み付けをしようとしましたが「決められない」、「理解が複雑になる」という意見から、平均に落ち着きました)。

ですから、売上が低いのに採用順が高くなる( ≒ 採用評点が高くなる)原因の一つには、売上以外の指標の値が大きいからという事が考えられます。

多くの場合、売上の大きさに点数、ID数は比例するケースが多いですから、採用評点は売上重視50%、ロイヤル顧客重視50%のロジックと言えます。

その為このようなケースにおいては「ロイヤル顧客に支持されているから」がその要因の多くを占めます。

利用メリット(seg_n)を「代表している」事の定義を、Tapir_MK が単純に「利用者による多数決」としているのに対して、Tapir_MD は「採用評点が高い」というバイヤー心理に慮った仕様としています。

 理由3)選抜ロジック

Tapir_MD が Tapir_MK と同じなのは

「利用メリットそのものの消滅は避けたい」= seg_n から最低限1SKUは採用したい

という点、

Tapir_MD が Tapir_MK と違うのは

「重複利用メリットでも売れ筋は排除したくない」= 利用メリットを1つ確保さえしてしまえば、後は採用評点順

という点です。

よって、最初に優先的に採用順が振られる「各seg_nからの1SKU」の中には、その後から採用順が振られる「採用評点の高いSKU」を売上で下回るSKUが当然存在します。

・レコメンドの意味

Tapir_MDのレコメンド

【重要】Tapir_MDのレコメンドは、出力結果画面において「CUT条件」を入力する事ではじめて確定されます。

1)採用棚割パターンのレコメンド(○本)

「条件設定画面」の「オプション」で指定した棚割最大パターンの本数に基づいて、何本パターン以上で採用すべきか?をレコメンドします。

例えば「1本」であれば、1本パターン以上で採用=全パターンで採用 という事を意味しています。

くれぐれも「○本目に置きなさい」という意味では無い点に十分ご留意下さい。

当該レコメンドはあくまで参考であり、レコメンドされる本数は単に

採用順÷{(SKU数ーカット条件該当SKU数)÷ 棚割最大パターン本数}

から計算されたものに過ぎません。


2)カット関連のレコメンド(cut/不要seg)

「CUT条件」における絶対採用条件に当てはまらず、採用評点が低い商品にはcutのレコメンドがつきます。

これが1SKUしか存在しないseg_n中の商品だった場合、注意喚起の意味も含めて「不要seg」(不要なセグメント)のレコメンドがつきます。

仕様上、1SKUしか存在しないseg_n中の商品には当初から「不要seg」のレコメンドが出ますのでご注意下さい。

不要segの最終確定、cutのレコメンドいづれも「CUT条件」を指定してからとなります。

如何に顧客にとって独立した利用メリットを持つと言えども、余りに経済合理性から外れるものを対象マーケットとすべきではありません(その他大多数の顧客への背信にあたります)。これが不要segです。

Tapir_MKのレコメンド

1st:1stチョイスの意。利用メリットである各seg_fを(当然所属seg_nも)代表する1SKUに振られる。

2nd:2ndチョイスの意。1stチョイスを除き、利用メリットである各seg_nを代表する1SKUに振られる。

3rd:3rdチョイスの意。合計行のID数 ≦ 1st〜2ndのID数計 であった場合のみ、採用順にID数計が合計行のID数以上になる商品に迄振られるレコメンド。

顧客は買を行う為、当然3rdチョイス迄で全顧客を網羅できる訳ではありませんが、これが最低品揃えの一つの目安と捉えて下さい。

特に2ndチョイス迄のSKUについては、必ず全店品揃えすべきSKUと言えます。

・並び順

「並び順」通りに並べなきゃダメですか?

ダメじゃ無いです。

Tapirはあくまでも、あなたの”意思決定支援”である事を忘れないで下さい。

「並び順」は本来三次元の関係である商品同士の”近さ”を、二次元表現したものです。

商品Aにとって最も近い商品が商品Bであったとしても、商品Bと商品Cが互いに最も近い関係にあれば、そっちが先にくっつきます(人間関係みたいなもんですねw)。ざっくりと数字が近い方が関係も近い(例えば並び順1、4、6の商品があった場合、4と6の方が近い)、そういう数字です。

売上適地の上下左右、大きさや重さに応じた上下といったパラメータさえ無ければ、この並び順の通りに商品を棚板に這わせて行けば、棚割は完成してしまいますが、現実はそう行きません。

そこで利用したいのが「セグメント」です。

まずseg_fをゾーンの単位として大きく上下左右の配置を行い、その中でseg_nをゾーンの単位に上下左右の配置を行えば、多少はチグハグな関連となっても、顧客に対する利用メリット訴求を大きく損なうものではありません。

その上で、個々の商品の移動や並びを、並び順を”参考に”行って頂ければ結構です(色を揃えたい/天を揃えたいといった要望も当然あるでしょう)。

当然、seg_f=f1、f4、f6 とあった場合、ロジック上 f4 と f6 の方が近くはあるのですが、それに拘泥していたら何ともならないからこそのセグメントです。

セグメントも並び順も、より「売れる」為のものではありますが、ゾーニングには荷姿に応じた品出し効率や、メーカーの販促什器に応じた制約といった「利益」に関する事項も関わって来ます。

Tapirはあなたの意思決定が、より良く、楽になる為に作りました。

Tapirに縛られて苦しまないで下さい。

・ダウンロード

距離行列表が文字化けする

距離行列表の文字コードはUTF-8ですので、Windows上では文字化けを起こします。

ダウンロードしたものを一度メモ帳等で開いて、文字コードにS-JISを選択し保存する事で、文字化けが解消されます。

デンドログラムが出力されない

デンドログラムは画像ファイル(png)です。

分析者が見て理解出来なければ意味が無い為、拡大した時に商品名が目で見れる程度の粒度での出力を行っていますが、SKU数が多い場合ファイルサイズが異常に大きくなる為、SKU数に応じて(800位だったかな?)生成自体を行わないよう制御しています(どうせ見れないし)。

・提案関連

Tapirとは一言で?(提案書に謳う際)

サイバーリンクス社の提供しているID-POS分析サービスです。 ⇐ここで責任と根拠をサイバーリンクスに丸投げしちゃって下さい【重要w】

御社を利用されているお客さまの利用行動をID-POSから解析する事で、御社を利用されているお客さまが御社(の〇〇売り場)にどのような利用メリットを求めて来店されているのか?を明らかにする事ができます。

具体的には ー

・マーケット(商品群)を分割して、利用メリットの固まりを抽出する事ができます(”遠い”利用メリットと”近い”利用メリットの2つ)。

・それに基づき商品にー

      ①陳列時や紙面掲載時の並び順

      ②従来の売上順等とは全く異なる 商品を採用すべき順番 が振られます。

これを、棚割、商品のカット/絞り込みをはじめとする品揃え、チラシ、クーポンをはじめとする販促に活かす事のできるしくみがTapirです。

(一言じゃないけど。。。w)

小売業さんにどう提案したら良い?提案の骨子は?(棚割提案の場合)

【前提となる認識】

「自分にとっての利用メリット」が存在しないお店を利用する人は居ません。同じように「自分にとっての利用メリット」が掲載されていないチラシ/クーポンに惹かれる人は居ません。

売り場に関して言えば 「自分にとっての利用メリット」が存在しない(/見つけにくい/選びにくい)売り場を利用する顧客はいません。

これはしばしば顧客の自店への来店機会ロス、すなわち競合にみすみす来店機会を提供する事に繋がります。

人口が減少し、競合が激化し続ける中、これは見過ごせない事態です。

例え売上が低くとも一つ一つの売り場は、単に売上だけで無く、来店という重大な役割を担っているのです。

売上は当然、来店に迄配慮するのが、これからの棚割のトレンドです。


【ところが】

「顧客は自店にどのような利用メリットを求めて利用してくれているのか?」

「来店した顧客は自売り場にどのような利用メリットを求めて利用してくれているのか?」

肝心要である「利用メリット」が今まで誰にも分かりませんでした。

その為、利用メリットに的を絞った訴求(品揃え、販促)が出来ず、時には「売上が低い」という理由で、利用メリットそのもの売り場から姿を消してしまった事もあったでしょう。

今、Tapirなら顧客にとっての利用メリットを可視化できます。  ⇐ Tapirなら ⇨ 弊社なら も可w


【ご提案の骨子】

顧客にとっての利用メリットを認識する事でー

1)見つけやすく/選びやすい売り場=利用が増える売り場をご提案致します。(買い逃しの減少は、競合の利用機会減少に通じます。)

2)作業を減らしながらも、顧客にとっての利用メリットを最大限損なわない=利用を減らさない商品の絞り込みをご提案致します。

3)以上のご提案を、店舗の利用を減らすというリスクを犯さず、寧ろ店舗の利用を増やす方向で実施させて頂きます。
          各店の利用を増やす為の、最低限の共通品揃えをご提案させて頂きます。

こんなんじゃダメ?w

棚割、カットにはTapir_MDって言うけれど…(Tapir_MKじゃダメ?)

ダメじゃ無いです。筆者的には寧ろ全部 Tapir_MK でやって欲しい位です。

まずセグメンテーション(ゾーニング)と並び順については両Tapirで共通ですので、問題なく使えます。

採用順については主に販促系での利用を考慮し、デフォルトで「実際に効く」であろう実利用ID数をベースに振っていますが、品揃え系で利用するのであれば出力結果画面の「採用順」から「加重平均ID数」を選んで頂く事で「隠れた利用商品」を優先して採用する事も出来ます。

問題となるのはcutのレコメンドと、採用棚割パターンのレコメンドが無い事だけです。

【cutのレコメンド】

採用順下位の商品から順に、好きなだけカットすればいいだけです(レコメンド=1st〜3rdチョイスで無い限り)。

但し、Tapir_MK の採用順はバイヤーへの忖度0で出来ています。顧客にとっての利用メリットが近ければ、売れ筋だろうが容赦せず低い採用順を振ります(食用油売り場の、メーカー違いなだけの複数のキャノーラ油1Lを思い浮かべてみて下さい。ああいうのを利用ID数トップの1SKU以外、容赦なく低く評価します)。

ですので、あなたが「マズイなぁ〜」と思う商品についてはカットしないで下さい。

ただそれだけです。(筆者的にはそういうヤツもカットしてしまって、トップSKUのフェイシング数増やしたり、新たな利用メリットの模索に新商品入れた方が、よっぽど売れて、有意義なんじゃ無いかと思いますが。。。リベートがね。。。)

もう一点、Tapir_MDで言うところの「不要seg」の判断もしません。

出力結果画面の「採用順」から不要segとなっても致し方なしと思えるID数構成比を指定する事で、採用順が赤フォントで表示されます(デフォルトでID数構成比<1%が赤フォント)ので、赤フォントについては高採用順でもカットしてしまうといった運用も可能です。

【採用棚割パターンのレコメンド】

どうしてもこれが必要だという方の為に解説します。

カット商品を決めてしまったら、EXCEL上で以下のように操作します。

①カット商品の行を削除します。

②採用順で昇順に並べ替えます。

③②の列の右隣に列を追加し、改めて採用順を連番で振り直します(①の商品削除で歯抜けになってしまう為)。

④③の列の右隣に列を追加し、そこに計算式=ROUNDUP(③の採用順÷(③の最大採用順÷ 棚割最大パターン本数),0)を設定して下さい。

ここで出て来る数字が、Tapir_MDでレコメンドされる「○本」の○部分の数字です。