カンタン操作で極上の売り場、うれしい販促。月額6万円台からのID-POS分析クラウド
『なぜID-POSなのですか?POSでは駄目ですか?』——これは、商談の途中から参加されたご担当者様から、本当によく投げかけられる問いです。
他の箇所でも述べてはいますが、つい先日この問いをいただきましたので、2026年現在の私の認識で簡潔に書いてみます。
道具を変えても、そこに「商い」が見えなければ意味がありません。商品分析や顧客分析という言葉の影に隠れて、なぜ私たちの商いの場である「マーケット(市場)」が消失してしまうのか。売り手と買い手、双方のエゴの調和という商売の本質から、ID-POSが必要な理由を紐解きます。
私たちが商いを行っている「市場(マーケット)」。 それは次の図のように、商品やサービスを介して、2つのエゴが重なり合う場所です。
売り手のエゴ : モノを「売りたい」という思い
買い手のエゴ : 自身のライフスタイルやニーズ(コト)を満たしたいという思い
これら双方の思いが重なり合う場所こそが、市場(マーケット)だと言えます。
この図が示すように、「モノを売りたい」売り手のエゴと、「自分のコトを満たしたい」買い手のエゴ。この重なり合う面積が増えれば増えるほど、私たちの商売は繁盛します。
そして、この双方のエゴの調和を図る活動のことを「マーケティング」と呼びます。
マーケティングと聞くと、なんだか難しそうな気もしますよね。 しかしそれは、単なる販促活動のことでも、なにか新しい策を打ち出すことでもありません。
何のことはない、顧客の求めている「コト」を察知し、「モノ」を探し、揃え、満たしてさしあげる、私たちの「商いそのもの」なのです。
一般的なPOS分析を思い浮かべてみてください。 表の縦軸に並んでいるのは、単品や部門、店舗、あるいは年月日といった、いわゆる「モノ」のデータです。
これはあくまで、売り手が「売りたい」モノの動きをコントロールするための分析であり、「自分のコトを満たしたい」という買い手のエゴとは無関係です。
したがって、それは私たちの「商いそのもの」の分析ではありません。
この図が示すように、そこに先に定義した「マーケット」は存在しません。
私たちはこの先、モノの異常値はシステムによって自動で通知される時代になると考えています。 そうなれば、人が行う「商品分析」という作業自体は、単なる内訳の目視確認へと変わっていくはずです。
では、POSデータではなく「ID-POSデータ」を使えば解決するのでしょうか。
たとえID-POSデータを使っていたとしても、表の縦軸に「顧客そのもの」や「ランク」「年代」を列挙していく。これが一般的な顧客分析です。
しかし今度は、これが「売りたい」という売り手のエゴとは無関係になってしまいます。 なぜなら、モノとは違い、顧客をモノのようにコントロールすることはできないからです。
顧客をコントロールするということは、顧客の「エゴ(自我)」をコントロールするということ。 それはつまり、顧客が置かれている不可避な「状況」や、強固な「価値観」をコントロールするということに他なりません。
この図が示すように、ここにも「マーケット」は存在しません。
したがって、これもまた私たちが求めている「商いそのもの」の分析ではないのです。
ここまで見てきたように、もしあなたがPOS分析しかしていないのだとしたら。
あるいは、ID-POSデータを顧客分析や併売分析だけに使っているのだとしたら。
それは、『商いそのもの』では無い分析で、『商い』を行っているということに他なりません。
では、本当の意味での「ID-POS分析」とは何でしょうか。
それは、モノとヒトの接点記録であるID-POSデータを用い、コントロールできない「顧客(ヒト)」ではなく、私たちがコントロール可能な「モノ(商品/店舗/年月日等)」を縦軸に置いた分析です。
世間一般のID-POS分析と言えば、「併売」「トライアル/リピート」「ブランドスイッチ」などがよく語られます。もちろんそれらも分析の一部ではありますが、私たちの「商いそのもの」と呼ぶには、あまりにもマーケットのごく一部を切り取った側面に過ぎません。
私たちが真に見るべきは、たった一つ。
「売り場には、どのような顧客のエゴが存在しているのか?」
「そのエゴは、結果として、どんなモノのグループを形成しているのか?」
ということだけです。
顧客のエゴの変化に、すべてのモノの動きを従わせる。 それによって、売り手のエゴと、買い手のエゴの双方を満たし続ける。
なぜ、POSではなくID-POSが必要なのか。おわかりいただけましたでしょうか。
それは、この「ID-POS分析 = マーケット分析」こそが、私たちの「商いそのもの」の分析、つまりコアコンピタンスだからです。